IR汚職 秋元被告初公判(4完)「自白しなければ逮捕される」 元秘書側、取り調べ批判

 《カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業をめぐる汚職事件で、収賄などの罪に問われた衆院議員、秋元司被告(49)らの初公判。秋元被告の弁護側に続き、元政策秘書の豊嶋晃弘被告(42)の弁護側が冒頭陳述を始めた》 《豊嶋被告の弁護人は、秋元被告との間にいずれも収賄罪の共謀はないと主張。衆院解散当日の平成29年9月28日、議員会館で贈賄側の中国企業「500ドットコム」元顧問2人から現金300万円を受領したとされる事件など、起訴内容ごとに説明していった》 弁護人「(元顧問2人と)9月28日に面談の日程を調整した記憶がない。面談を調整すれば、秋元氏の予定表に必ず入れるが、予定表にないということは面談の予定はなかったということ。面談をしたとは考えられない。秋元氏が議員会館に戻った記憶もない」 《中国・深●(=土へんに川)や北海道旅行の代金、シンポジウムの講演料について、豊嶋被告は秋元被告にそもそも報告をしていなかった、と説明。さらに弁護側は、入院中だった豊嶋被告の取り調べについて意見を述べた》 《弁護側は、豊嶋被告が平成30年9月に心身に変調をきたし、令和元年10月の時点で「主治医の診療録から、病状や投薬の記憶障害も懸念されていた」と指摘。そんな中、同年12月9日ごろから東京地検で取り調べが始まったという》 弁護人「取り調べのストレスから病状が悪化し、12月半ばから入院治療となった。ところが、入院6日目ごろから取り調べが再開され、翌2年2月3日まで、毎日午後に3~4時間の取り調べがあった。病室で1カ月半もの間、ほぼ連日取り調べを行い、供述の任意性が欠如している」 「不安が増大、暴走し、『自白しなければ逮捕される』と安易に考えるような状況で、取り調べが行われた。供述調書は極めて誘導されやすい状況で作成された」 《弁護側はさらに、検察側の取り調べが威圧的であったとも主張。こうした結果、豊嶋被告が取り調べ段階で「虚偽の自白」に至ったとし、検察側の取り調べの不当性を訴えて公判の冒頭手続きは終わった》 《開廷から2時間が経過。検察官は、すでに有罪が確定した贈賄側や支援者らの供述調書など、200点超に上る証拠調べ請求について、ひとつひとつ概要を説明していく》 検察官「(秋元被告は)北海道留寿都村に無料招待された際に、『パパはここにIRを持ってこないといけないから、頑張らないといけない』と話した」 「(500社に偽証を依頼した)佐藤(文彦)氏の交際相手方から現金が発見され、帯封から秋元被告の指紋が採取された」 「秋元被告の運転手は、秋元被告が佐藤氏と連絡をするときに携帯電話を貸していた。秋元被告は運転手に『誰かに聞かれたら、太陽光発電について電話したことにしておいて』と話した」 「保釈後の面会で、秋元被告は『(500社元顧問の)仲里、紺野、(元政策秘書の)豊嶋の3人は、裁判での証言を回避させないと』と話していた」 《これに対し弁護側は、秋元被告の日程表の抜粋や、議員会館で現金を受け取ったとされる当日のヘルスケアアプリの歩数カウントデータなど20点弱を証拠調べ請求。弁護人が読み上げの途中で詰まると、秋元被告が後ろを振り返り、弁護人を見やる場面もあった》 《検察側と弁護側双方の証拠調べ請求が終了し、裁判長が午後3時55分ごろ、閉廷を告げた。被告人から先に退廷するよう促されると、秋元被告は傍聴席に視線を送りながら歩いた後、出入口付近で正面に向かって軽く一礼した。次回は4月8日午前10時から、審理が行われる》=おわり

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